GakkoDB
事故不明公表情報に基づく

バス「置き去り」だけではない? 全国の保育園で「重大事故」急増の深刻な現実(今野晴貴) - エキスパート

川崎幼稚園 / 静岡県 牧之原市 ・ 幼稚園

都道府県
静岡県
市区町村
牧之原市
施設種別
幼稚園
施設
川崎幼稚園
報道日
2022年9月21日
発生年
2022
公表主体
Yahoo!ニュース

事案の概要

(写真:イメージマート) 9月5日、静岡県牧之原市にある認定こども園「川崎幼稚園」で、送迎バスのなかに置き去りにされた3歳の子どもが死亡した。最高気温30度を記録した日に、約5時間車内に取り残された末に発生した、痛ましい事件である。 報道では理事長兼園長が運転手を務め、職員も添乗していたが、バスから子どもを降ろす際の確認を怠り、当該園児が登降園管理システムでは「登園」扱いになっていたなど、ずさんな管理が行われていたことが次々と明らかにされている。 ただし、こうした送迎バスに子どもが置き去りにされる事件は、残念ながら珍しいことではない。記憶に新しいのは、2021年7月、福岡県中間市にある保育園で、当時5歳の子どもが約9時間にわたりバスのなかに放置され、熱中症で亡くなった事件だろう。 実は、バスの置き去りに限らず、幼稚園や保育園などでは、毎年数千件のレベルで、死亡事故や意識不明などの重篤な事故が発生していることはあまり知られていない。しかも、その数は年々増え続けているのだ。 また、虐待や「不適切な保育」の問題も深刻化している。これらの問題の背景には、共通してコストカットのために人員が削減されているという事情がある。職員たちが余裕のないなかで保育を担わされていることが大きく影響しているということだ。 本記事では、国の事故報告書や具体的な相談事例から、保育園で子供の安全が損なわれている要因を分析していく。増加傾向にある重篤事故 まず、今回のような置き去りによる死亡事故は、どれほど起きているのだろうか。報道を確認する限り、実は、全国各地で発生しており、置き去りにされた子どもが幸い死亡しなかったケースを含めれば、かなりの数になると推察される。 だが、現在のところ、この問題を正確に把握しうる統計は存在しない。国は、今回の事件を受けはじめて、バスを所有する全国の保育園・幼稚園などに緊急点検を行うことを決め、10月には緊急対策をまとめるとしている。 ただし、バス置き去りに限定しなければ、保育園・幼稚園等において発生した事故の統計はとられている。内閣府子ども・子育て本部によると、死亡事故、治療に要する期間が30日以上の負傷や疾病を伴う重篤な事故は、2021年に2347件も起きている。そして、この数は年々、増加している。下表のように、この6年間で実に4倍ほどにもなる。これは「急増」といわざるを得ない状況だ。出所:内閣府子ども・子育て本部「教育・保育施設等における事故報告集計」より作成 もちろん、死亡事故はこのうち5件(2021年)であり、事故のほとんどは負傷である。保育園にはさまざまな種類があるが、そのうち最も数の多い「認可保育所」では、1189件の事故が発生している。このうち、「骨折」が937件、「指の切断、唇、歯の裂傷等」が242件と、深刻なケースばかりである。 とはいえ、この数は、国に報告のあった件数であるから、実際にはこれを超える重大事故が起きている可能性も否定できない。「不適切な保育」も全国で発生 さらに、近年では、「不適切な保育」と呼ばれる問題も指摘されるようになっている。厚生労働省が、2020年度にはじめて行った調査では、全国で345件が確認されている(ただし、当然ながら、これも氷山の一角であろう)。 「不適切な保育」にあたる行為として、以下のものが挙げら…

出典

本ページの概要は上記出典の公表内容を事実報道の範囲で引用し、 後日の削除・改訂に対応できる形で集約しています。

この事案は公的機関または報道機関が公表した情報に基づきます。 確認レベル: 公表情報に基づく

関係者の氏名は、公表元が公表していないため掲載していません。

掲載内容に事実誤認がある、または削除をご希望の場合は異議申立てフォームよりご連絡ください。

最終更新: / 初回掲載: