事故死亡・免職公表情報に基づく
大津園児死亡、直進車と右折車の法的責任は? 誰もが加害者になる可能性
滋賀県 大津市
- 都道府県
- 滋賀県
- 市区町村
- 大津市
- 掲載日
- 2019年5月10日
- 発生年
- 2019年
- 公表主体
- bengo4.com
事案の概要
滋賀県大津市で5月8日、保育園児2人が死亡する交通事故が起きた。報道によると、事故が起きたのはT字路。右折しようとした車が、直進してきた軽自動車と接触。反動で軽が信号待ちしていた保育園児らの列に突っ込んだ。
園を運営する社会福祉法人檸檬会のフェイスブックページによると、園児2人が死亡し、14人が重軽傷を負ったという(8日23時、第5報)。
報道によると、大津署は、自動車運転処罰法違反(過失運転致傷のちに過失運転致死傷)の疑いで、自動車のドライバー2人を逮捕。その後、直接ぶつかった軽自動車のドライバーを釈放している。現在、事故車両のドライブレコーダーを解析しているという。
ぶつかったはずみで事故になった場合、責任や過失はどのように考えられるか。今後の捜査のポイントについて、交通事故にくわしい西村裕一弁護士に聞いた。
●「右折車の方が過失は大きくなるのが通常」
ーー右折車と直進車がぶつかったとき、過失の割合はどうなりますか?
「信号機のある交差点で、双方の信号が青信号ということであれば、右折車:直進車=80:20というのが基準になります。
報道によれば、釈放された直進車のドライバーは『車が突然右折してきた』と話しているようです。
仮に、右折車が直進車のすぐ目の前で右折をしたという場合には、危険な右折方法(直近右折)として、右折車:直進車=90:10になる可能性もあります。いずれにしても、右折車の方が過失は大きくなるのが通常です」
●直進車も民事責任を負う可能性がある
ーーぶつけられたことで進路が変わり、歩行者にケガを負わせてしまった場合、刑事・民事上の責任はどうなるのでしょうか?
「今回の事案では、ぶつけられた直進車が歩行者にケガを負わせています。しかしながら、そもそも右折車と直進車が交差点で事故を起こさなければ、歩行者はケガをすることはありませんでした。
したがって、歩行者からすれば、右折車、直進車の『連帯責任』でケガを負ったということになります。そのため、歩行者との関係では、実際には歩行者にぶつかっていない右折車も直進車とともに刑事・民事上の責任を負うことになります。
このような法律関係を民事上は『不真正連帯債務』といいます。被害者である歩行者は、右折車にも直進車にも損害賠償請求の全額を請求することができ、直進車は過失がわずかでも認められる以上、右折車の方が悪いといって請求を拒むことはできません。
今回、被害にあわれたのは幼い子どもであり、尊い命も失われてしまったということからすると、被害者が将来生きていれば得ていたはずの収入に対する補償(逸失利益)や慰謝料(被害者本人の慰謝料とご遺族の慰謝料)、葬儀費等の賠償義務が右折車、直進車のドライバーには生じます」
●交通事故でも全て起訴されるわけではない
ーー右折車のドライバーは逮捕され、取り調べを受けています。交通事故で刑事責任が生じるのは、どういう場合ですか?
「交通事故により人をケガさせている以上、過失運転致傷ないし過失運転致死罪に形式的には当てはまっています。その意味では、右折車、直進車のドライバーともに刑事責任が生じ得る状況です。
もっとも、交通事故で人をケガさせた全てのドライバーが起訴されて刑事裁判を受けているわけではありません。被害者に負わせたケガの…
出典
- bengo4.com
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